Dr_Gaming

ようこそ!ゲームが趣味の若造医師のブログです!

【Dr_Gamingの一緒に医学】あなたの風疹抗体大丈夫?

第一回目の記事は医師の生活について書こうと思っていたのですが、少しでも広めないといけない記事を見つけました。

 

以下、厚生労働省からの「感染症エクスプレス@厚労省 Vol.387」より

 

◆風しんの報告が続いています
 2018年は、12月30日までに2,917例の届出があり、そのうち、2,857例は7月23日以降の報告でした。2019年は、5月12日までに1,486例の報告があります。患者の多くは、昨年同様30〜50代の男性で、都市圏を中心に報告されています

 

 

簡単に言えば

ここ1年くらいで4,000人強風疹の患者が出てるよ。ほとんど中年男性だよ。

ということです。

名前はよく聞くけど、かかったことはない風疹という病気。なんでこんなに騒ぎ立てるのでしょう?単純なことで、この風疹という病気が非常に危険だからです。

 

感染した本人は、症状が全くなかったり重めの風邪症状で済んだりします。ただし、2,000〜5,000人に1人重症化したりしますので油断大敵です。まぁそれは診断がついてから考えればいいことだと思います。

 

大切なのはそこではありません。

風疹は妊婦さんにうつると赤ちゃんに重大な奇形や障害を起こす可能性がある。

という点です。妊娠1ヶ月時の感染で50%、妊娠2ヶ月時の感染で35%障害が発生すると言われてます。

 

先程述べたように感染した本人の症状は重いものから軽いものまでなんでもありです。感染してても、病院の診断なしに「俺、風疹だわ…妊婦さんに近寄らんとこ」とか言える人はいません。

あなたが気づかないうちに周りの赤ちゃんに障害を与えてしまうかもしれないのです。

 

では、なぜ今突然風疹が増えているのでしょう?中年男性に多いのはどうして?

これは今でこそ当たり前になった風疹のワクチンを受けていないかもしれない人がいるからです。これは決してその人が悪いというわけではありません。昔の制度の問題です。

具体的には

 

・昭和37年から平成元年に生まれた女性

・平成元年以前に生まれた男性(特に昭和54年以前生まれ)

 

はワクチンを受けていないかワクチンの回数が足りず、感染しやすい可能性があります。

 

もしドキッとした方がいらっしゃいましたらこちらのポスターをご覧ください。

https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/leaf_cityh.pdf

 
今のところ対象は昭和54年以前生まれの方だけですが、無料で抗体の検査と必要ならワクチン接種ができるそうです!
対象でない方も心当たりがあるのであれば、ぜひ一度近くの開業医の先生に抗体価をはかれないか相談してみてください。
 
また、風疹がどの地域でどのくらい流行っているかについてはこちらのページをご覧ください。
 
 
書いてあることが細かくて分からないという人は図だけでもいいと思います。
 
東京近辺にお住いの妊婦さん、少なくとも20週を越えるまではできるだけ人混みに行かないようにしましょう。お仕事で家にいるのが難しければ、こんなニュースあったんだってと職場の上司に見せて抗体検査を受けさせましょう。
 
検査を受けるとか、ワクチン接種するとかそれについては人それぞれ考え方があると思います。でも、知らないままにこれから生まれてくる赤ちゃんを傷つけないようにしたいですよね。
少しでも風疹について考える人が増えますように、微力ながら役に立てると嬉しいのですが。
 
それでは次回の記事でお会いしましょう。
 
 ✳︎個人的見解が非常に多い記事になります。筆者は医師としてもまだ全くの未熟者ですので、内容は鵜呑みにせず、不安になったら近くの医院を受診し医師に相談なさってください。あくまでブログだとご理解下さい。